「ダイエット専門」トレーナーになるまでの人生史
【目次】
ダイエットが始まった小学校時代
幼少のころから肥満体型で、小学校1年生になると父から「ダイエット令」が出され、毎朝学校に行く前にランニングをさせられていました。
「なぜこんなことをさせるのだろう?」と悲しい思いをしましたが、当時(1980年代)は「走れば痩せる」という考えが支配的でしたので仕方がなかったのだと思います。
(本当に嫌々でつらくて、運動に対する苦手意識はこの時にできたのかも知れません。)
運動嫌いの肥満中学生
真面目に走っていたのは小学1~2年の間だけで、運動嫌いになり、中学校卒業まで運動らしい運動はしなくなり、体重が増え続けました。
「阿部君の走りはスローモーションやな」とからかわれ、運動がますます嫌いに、大の苦手になりました。
高校入学と同時にラグビーを始める
痩せたい、変わりたい!という想いはずっと持っていて、「変わるなら今!」と高校でラグビー部に入りました。
今でも大胆な選択だったと思います。
毎日の練習についていくのがやっとの落ちこぼれでしたが、仲間に励まされて3年間頑張り抜いて、「神戸市高等学校ベストメンバー賞」を受賞しました。
息が吸えないほど太った
引退後は運動しなくなり、肥満体型に逆戻り…いや、以前より太りました。
お腹が肺を圧迫してしゃがむと息が吸えなくて、靴ひもを結ぶために息継ぎが必要でした。
将来に不安と絶望を感じていました。
正しいダイエットとの出会い
ダイエットを決意してスポーツクラブに入会したものの、何をしたら良いのか分かりません。
そんな時に出会った1冊の雑誌が、私の人生を変えました。
これまでの常識とは真逆のことが書かれていたんです。
「毎日運動しなくてもよい」「しっかり食べないと痩せない」
希望が見えました。
それからトレーニングや栄養に関する書籍を読み漁り、とにかく信じて行動しました。
その結果、1年後に26kg減、引き締まった体と、自分の選択と努力で成したという自信を獲得しました。
(このとき生まれて初めてジーンズを買って感激しました!)
ストレスと挫折
「自分のやりたいこと」ついて考えるようになり、北海道の農家で働いたり、神戸に戻ってから就職もしました。
(北海道では地元のラグビーチームを紹介してもらい2年間プレーさせてもらいました)
しかし、毎日が仕事に追われるうち、ストレスが溜まるようになり、その捌け口として食べるようになりました。
ダメだとわかっていても止められず、体重が30kg増加という大きな挫折を味わうことになります。
再ダイエット
再びスポーツクラブに通い始めました。
(実は痩身エステも試しました…)
一生懸命トレーニングに打ち込むと、心のモヤモヤが晴れていくようでした。
また、自分の置かれた状況を冷静に見ることで、ストレスの根源が見えるようになり、心の荷が降ろせたようでした。(休暇をいただき最終的に退職を選びました)
体重などの数値目標は決めずに、今の自分にできること、やりたいことを優先したダイエットで、とてもゆっくりと元の体重に戻していきました。
トレーナーになりたい
トレーニングを行うことで体も心も健康になり元気を取り戻したことに感銘を受けて、「体にコンプレックスや悩みを持つ人をサポートしたい」と思うようになりました。
兵庫県最大級のスポーツクラブで勤務を始め、さらにレベルの高いサポートができるように専門資格の勉強も始めました。
平日は倉庫で働き、夜や休日にスポーツクラブ勤務、深夜に勉強という生活を続けて、トレーナーとしての指導実績を積み重ねました。
ダイエットブームに疑問
ちょうどその頃、糖質制限がブームになりました。
糖質制限ダイエットは、短期的に結果が出やすい半面、人を選ぶダイエットでもあり、体調を崩す人やリバウンドする人が続出しました。
私はダイエットで糖質を抜いたことなどなく、ブームには疑問を持ちました。
異例のダイエット指導
私は、運動が苦手で、肥満に悩み、ストレスでリバウンドまで経験した異例のトレーナーです。
運動が苦手だからこそ、ひとりひとりの体の状態を見極めて丁寧にトレーニング指導ができると思っています。
そして、ストレスにならない食習慣の改善を提案できるのです。
焦って成果を求めたくなる気持ちはよく分かります。分かるからこそ、ゆっくり改善していくことを提案しています。
ダイエット成功には心のケアも大切という信念のもと、心身に負担をかけすぎないように、お悩みをいつでも相談できる環境を整えています。
子供を笑顔に
パーソナルトレーナーとして成したいことは、子供を笑顔にすること。
誰も悪くないのに子供がつらい思いをしてしまうことがあります。
(母は良かれと思って私にたくさん食べさせてくれた。父は良かれと思って私を走らせた。)
肥満とは環境によってなるものであり、子供の環境を作るのは親なのです。
(私には子供はいませんが)私を含め親となる世代が、少しでも健康に関心を持ち、正しい知識を持ってくれたら、きっとつらい思いをする子供を減らせると思うのです。
お子さんが血液検査に引っかかったというお母さんから「先生に教わった食事で子供の血液検査が改善しました!」とご報告をいただいたときは本当に嬉しかったなあ。
私にできることはほんの小さなことかも知れないですが、頑張っていきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
GRANdy代表 阿部 英明