神戸で活動するダイエット専門パーソナルトレーナーの阿部英明です。

ある有名パーソナルトレーニングジムの調査によると、リバウンド経験者は約60になるようです。

その他の調査ではリバウンド率が80%に達するものもあり、まさにダイエットとリバウンドはセットであると言えます。

マクドナルド風に言いますと、

「ご一緒にリバウンドはいかがですか?」です。

ではなぜ「いりません」と断れないのか?

それは人に元来備わっている強烈な防衛本能が働くからです。

リバウンドしてしまう厄介な防衛本能

大幅な食事制限をした場合、私たちの体は(判断するのは脳ですが)

「これは飢餓の危険がある」

と察知するのです。

 

現在の日本は「飽食の時代」と言えますが、人類の歴史は飢餓との闘いの歴史であり、生き残るためには「太りやすいこと」と「痩せない」ことが大切でした。

 

食事での摂取カロリーが少なくなると、体の代謝を落として消費カロリーを減らし、入ってくるカロリーを少しでも多く効率よく取り込もうとします。

 

そうすることで生き残る確率を上げてきたのです。

飢餓が日常的に起こる遠い過去の時代においては優れたシステムでありましたが、現在の高カロリーの食料が溢れた日本においては些か厄介なシステムと言えるでしょう。

 

2ヶ月で10キロ痩せる』

というような大幅なカロリー制限を必要とするダイエットでは、この防衛本能を最大限に働かせてしまいます。

極端なカロリー制限で、痩せにくく太りやすい状態に

カロリー制限でダイエットを続けていると次第に体重が落ちにくくなってきます。

これは「飢餓の危険」を察知して、代謝が下がったためです。

 

もちろんそれ以上に摂取カロリーを制限すれば体重は落ちます。

しかし、

筋肉を分解するから体重が落ちるのです。

 

パーソナルトレーニングだと、トレーナーに励まされて、頑張って目標を達成しようとすると思います。

苦しいダイエットも耐えきれるかもしれません。

体重を大きく落とせたとしても、脂肪だけでなく筋肉も減ってしまいます。

 

このとき体は命の危険を感じるほどの飢餓状態に陥っています。

筋肉まで減ってしまったほどの飢餓状態でも何とか生き残ろうと、代謝を下げ、摂取カロリーの吸収率を上げて次の食事を待っています。

この状態で以前と同じ食事に戻すと、どのような反応が起こるでしょう。

 

当然リバウンドします。

 

代謝が下がっているため、ダイエット前と同じ食事をしただけで、どんどん体重は増えてしまいます。

しかし減ってしまった筋肉は戻ってくれません。

リバウンドの本当の怖さ

リバウンドが怖いのは、たとえダイエット前と同じ体重まで戻っても、体はダイエット前と全く同じではないからです。

 

筋肉が減っているので、同じ体重ならその分体脂肪が増えて、以前よりも悪い状態になっているからです。

 

でも、一時的には体重が減っているので、「ダイエット自体はうまくいった」と勘違いします。

ダイエットはうまくいったという勘違いが、同じようなダイエットを繰り返えさせるのです。

ダイエットするたびにどんどん痩せにくい体になって、結果どんどん太っていきます。

 

リバウンドは怖いです。

ダイエットの失敗と、成功は、正しく認識したいですね!