こんにちは!

神戸三宮のパーソナルトレーニングジム「GRANdy(グランディ)」の 阿部 英明です。

昨晩、お客様からLINEで、こんな相談(?)がありました。

プロテインは1日1杯だけですが、こんな記事を見ると不安になります。

何でも過剰摂取すれば良くないって分かっているけど、タイトルにドキッとさせられます。

 

その記事というのがこちら↓

プロテインで肌荒れ&腎機能低下の危険性も! 新型コロナ感染につながりかねない注意点

(Yahoo!ニュースです。リンク切れの場合はご容赦ください)

 

この記事を読まれて不安になられたとのことです。

相談、、ではないですね(笑)

僕は日頃から、プロテイン(たんぱく質)の大切さや、メリットデメリットについてお伝えしているので、多少のことで惑わされることはないです。

とはいえ、不安は解消したいので、この記事に対する僕の考えをお伝えしたいと思います。

まずは、記事の要約をしときましょうか。

記事の要約

  • 肌荒れが原因で新型コロナに感染する危険性がある。
  • プロテインを過剰摂取すると、腸内環境が悪化する。
    具体的には、大腸内でフェノールとp-クレゾールといった腐敗物質が作られて、腸から血液を通して肌に移行し、肌荒れを起こす。
  • ホエイプロテインに含まれている「チロシン」というアミノ酸が腐敗すると、フェノールとp-クレゾールになる。
    マウスに通常食とチロシン高含有(5%)食を21日間、摂取させた際の盲腸内容物、血清中、皮膚中のフェノールとp-クレゾールの濃度の変化を調べた結果、通常食群の4倍から8倍の高い値を示しました。
  • 肌荒れの状態ではウイルスに対するバリア機能も低下しているため、新型コロナウイルスの感染標的になる。
  • プロテインに含まれているトリプトファンというアミノ酸は、大腸に到達すると悪玉菌のエサとなり、インドールという腐敗産物に変換されます。
    これが肝臓でさらにインドキシル硫酸に変換され、腎臓に行き、腎不全を引き起こすことがわかっている。
  • α-オリゴ糖の摂取が腐敗産物の産生を抑制する。

プロテインを過剰摂取すると腸内環境が悪化する?

これは、その通りです!

プロテインだけでなく、お肉を食べても同じことが起こります。

(タンパク質を英語で言うと「プロテイン」です)

食べたものは、胃から小腸へ送られて消化吸収され、大腸で水分を吸収して排泄されます。

食べたものは通常24時間以内には排泄するのが望ましく、長時間お腹の中に溜めておくと、腐敗してしまいます。

特に、お肉やプロテインに含まれている「タンパク質」は腐敗しやすいのです。

大腸菌(悪玉菌)は「タンパク質」を好みます。

お肉やプロテインをたくさん摂取すると、悪玉菌が増えて、腸内環境が悪化するのです。

大事なのは、毎日しっかり排泄することです。

そのために必要なのは、食物繊維。

野菜です。

お肉と野菜は必ずセットで食べます。

食べ物が腸内に長時間とどまると腐敗が進んでしまいます。

食物繊維、野菜をたくさん食べて、速やかに出すようにしましょう。

便秘こそが肌荒れの1番の原因です。

チロシンの大量摂取は不可能

記事内には、

『マウスにチロシン高含有(5%)食を摂取させると、フェノールとp-クレゾールという肌荒れの原因になる物質が通常の4倍〜8倍に増えた』

とありますが、

1日の食事の5%をチロシンにする食事は、人間では実現不可能です。

チロシンを5%にするためには、お肉なら30kg、プロテインなら10kgも摂取しないといけません。(絶対無理ですよね!)

さすがにこれだけ摂取したら「過剰摂取」です(笑)

この記事の問題点は、「過剰摂取」という言葉を使いながら、「過剰摂取」の具体的な基準を明示していないことです。

唯一の具体的な数字が「チロシン5%」でした。

プロテインが腎不全を引き起こす?

そういう事例があるのは事実です。

健康のために定期的に健康診断は受けておきましょう。

もし、検査の数値が好ましくなければ、プロテインの摂取を控える決断も必要です。

ただし、

プロテインと腎不全の間には、科学的根拠がありません。

安全なプロテインの摂取基準はあるのか?

実はこの問題は、70年以上も議論されているんです。

ところが、

2017年に一つの基準が示されました。

たんぱく質と腎臓への影響に関する26の研究を分析した結果、腎臓にダメージを与えないタンパク質の量が示されました。

「現在のところの安全なタンパク質の1日の摂取量は、体重1kgあたり2.0gまで」

これは、体重60kgの人ならタンパク質120gになります。

これ以上は「過剰摂取」と言えるかもしれません。

 

僕がお客様に推奨しているたんぱく質の摂取量は、体重1kgあたり1.5gです。

(体重60キロの方だと、1日のタンパク質は90g)

代謝を高く保ち、筋肉の材料となり、筋肉が落ちるのを防ぐには、十分な量です。

自分の体重の1.5倍のg数を基準にしましょう。

α-オリゴ糖の摂取が腐敗産物の産生を抑制する?

「α−オリゴ糖」と言うのは、水溶性食物繊維の一種です。

「α−難消化性デキストリン」とも言うようです。

Amazonなどで1kg5000円くらいで売ってます。

水溶性食物繊維は、腸内細菌の「善玉菌」の餌となるものです。

腸内環境を良くする効果が見込めます。

しかし、腸内環境を良くする1番の方法は、まずは便通を良くすることです。

少なくとも毎日出すこと。

お腹の中で便が腐敗した状態では、腸内環境を整えようがありません!

繊維、野菜をしっかり食べることが大事です。

最後に

「プロテインで肌荒れ&腎機能低下の危険性も! 新型コロナ感染につながりかねない注意点」

こんなタイトルの記事があったら、プロテインを飲んでいる方は不安になってしまいます。

明確な科学的根拠を示さずに、いたずらに不安を煽るのはやめてほしいです。(Yahooさんお願いしますよ)

最後に、タンパク質(プロテイン)摂取のメリットデメリットをおさらいしておきましょうか。

メリット:
  • 代謝が上がり脂肪燃焼しやすくなる
  • 筋肉がつきやすく、または落ちにくくなる
  • 空腹を感じにくくなる
デメリット:
  • 腸内環境が悪くなる

デメリット対策として、野菜を食べること。

お肉と野菜は必ずセットで食べましょう!

「当たり前にこと」が意外と大事。そして忘れやすいものですよね。

もしまた不安に思うことがあれば、何でも聞いてください。

神戸三宮パーソナルトレーニングジムGRANdy(グランディ)
代表・ダイエット専門トレーナー 阿部英明

週1回の本格トレーニングで、人生最高のカラダを作り、諦めていた夢を叶えるパーソナルトレーニング

自身も肥満に悩み、26kgのダイエットを2回行う。その経験からお悩みに寄り添った指導をしています

神戸市中央区旭通3-3-7
営業時間:10時~21時(最終受付は20時)

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